ニュ―タイプ
昭和生まれと平成生まれの壁。
これは確実にある様な気がする。
僕は、ギリギリ昭和の最後の世代。
友達には昭和生まれも平成生まれも両方居るけれど、何かが違う!
僕は1987年に生まれたが、その頃の日本と云うと、丁度「バブル」が始まった時期である。
そこから1991年までバブルは続き、崩壊する。
トレンディ―ドラマが世の中を彩り、CDはバカ売れする時代に突入した頃である。
ス―パーファミコンのソフトは一本10,000円近くした。
今となっては考えられない時代である。
そしてバリバリ意識のある小学生時代の90年代は、バブルが弾けても日本はまだまだ浮かれていた。
TVは元気だし、CDは相変わらず天文学的売上を記録しているし、不況の波が徐々に押し寄せていたが、皆、見て見ぬ振りをしていた。
そこに95年の阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件。
97年には最近「絶歌」という自伝的小説を書いてバッシングを受けた少年Aを筆頭とする無差別殺人が相次いで起こる。
文明の進化と退廃が入り乱れている激動の変化の時代を過ぎ、21世紀に入ると一気に氷河期。
人々は不景気を身に染みて感じる事になる。
日本の経済成長は一通り飽和をむかえ、終わった感がある。
その変化の時代を体験したのが、僕ら昭和の末期世代なのである。
子どもの頃を思い出してみると、あの頃はまだ、世の中全体がゆっくりと動いていた気がする。
空気も何だかふんわり生温かかった。
それが、今となると、凍てつくような空気。
殺気すら感じるほどである。
時間の流れも激流の中に立っているかの様。
僕は電話の受付の仕事をして居るから、毎日、北は北海道、南は沖縄まで老若男女と話す機会があるのだが、今の10代後半や20代前半は明らかに僕らの世代とは違う。
素直、と云うかなんというか....
兎に角、「あっさり風味」である(笑)
あまり、色味を感じない。
あまり突っ込んでこないし、立ち回りもウマい。
諦めている様な悟っている様な風格すらある。
40代、50代のおっさんおばはんなどは本当に元気でワガママ極まりない(笑)
別に否定する訳じゃないが、それだけ自己中に生きられたらさぞ幸せだろうと思う。
豚骨の様な濃さがある。
僕らは丁度その中間くらいかも知れない。
別に「だから何だ?」という訳でもなくて、ただ思った事を書いただけでオチもないのだけれど。
これから上の世代が死んだら、全然違う日本になりそうだなぁ、とは思いますけどね。
ただ、そのニュ―タイプくん達はあっさり風味なので、「人情」だか、「粋」だとかいう言葉には無縁な気配がして。
それが、どういう風に影響してくるのかなぁ、とは思う所ではありますがね。