窓際族より胸いっぱいの愛を

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ミスチルと信長協奏曲

小栗旬織田信長を演じる「信長協奏曲」。


ドラマは滅多に観ない僕だが、なぜかズルズルと最後まで観てしまって、結局「なかなかオモシロかったなぁ」なんて思ったもんである。



で、今回はそのドラマの内容の話ではないです。


主題歌のお話。


ミスチルの「足音」という曲である。


これ、なかなかの良曲だと思うし、ドラマにも合っていたと思う。
現代版、「終わりなき旅」的な感じもする。
曲調や雰囲気も似てるしね。



桜井和寿の詩のウマさは誰もが認める所だと思うが、タイアップが付いた場合、彼も、他のア―ティストがやるように、そのドラマの概要を知った上で、それに見合った歌詞を書く。



で、桜井はホントにそういうのがウマい。

ミスチルの曲のおかげでドラマの魅力が何倍にもアップする。

昔、「アンティーク」なんちゃらとかいう、BGMも含めて、ドラマ内でミスチルの曲しか流れないというまさにミスチルファンの為にあるようなドラマがやっていたなぁ。


と、話がやや脱線してるので、修正。




以下はインタビュ―から判明している事なのだが、


桜井和寿が「信長協奏曲」の為に創った最初の曲は、「足音」ではなく、「Starting Over」だったという。

そう、今となっては、細田守監督によるアニメ映画、「バケモノの子」の主題歌になった、あの曲である。


それの原型を創った段階で、スタッフに聴かせて反応を見た所「う―ん、イマイチなんじゃない?」なんて返ってきたもんだから、天才、桜井の「なんだとぉ、俺様の創った曲が気に入らねぇってのか!」というナニクソ根性に火がつく。



そこで、今度は「未完」という曲を創りあげ、再度スタッフに提出。

しかし、あえなくこれもボツ。


揚げ句の果てに誕生したのが、この「足音」なのである。

それも、一回ですんなりOKが出た訳ではなかった。

最初のアレンジではボツを食らい、「うっそ―、これでもダメっておまいら....」って桜井もかなり悩んだそうだが、結果論、出来上がりだけを聴くと、今のモノが確かにベストだと思う。


いくら桜井和寿と云えども、これだけの苦労をして、ドラマのタイアップの仕事をこなしていたのだった。

と、いっても、物凄いレベルの高い話のような気もしないではないが(笑)


「ドラマの主題歌決まったよ―、曲、創ってね―」って云われて、「Starting Over」「未完」「足音」くらいのレベルの曲、3曲も創れるの、桜井くらいのもんやで(笑)



で、「信長協奏曲」に使われる予定だった名残なのかは知らんけど、歌詞を見てみると、「Starting Over」には、「僕だけが行ける世界で銃声が轟く」なんて部分があったり、「未完」にも、「例えば僕は武将で慕った家来が寝返ったって良い」なんてモロな歌詞すら、ある。


まぁ、「人生とは戦いだ!」みたいなテ―マはありがちだし、いくらでも、何にでも転用出来るっちゃ出来る訳なのだが。



こんな感じで曲がどんどこ増えてって、最新アルバムの「REFLECTION」は23曲収録という大型アルバムになったという話であったが.....。




アルバムの話で云うと、僕は「Drip」版しか聴いてないんですが、確かにいつも通り合格点は軽く取ってる。
前作の「ブラッドオレンジ」よりは、僕的にははるかにイイ。

だけど、やっぱ、90年代のミスチルが大好きな僕としては、もっと攻撃的で皮肉たっぷりで、ちょっぴりエロチックなミスチルが見てみたいなぁ、と。


もっと「REM」みたいな攻撃的な曲を増やして欲しいなぁ。

いっそ、そっちに振り切ったようなアルバムを創ってもいいんじゃないだろうか(大きなお世話か)


まぁ、桜井も45歳。


深海だのBOLEROだの創ってた時は、まだ25歳くらいだったんだもんなぁ。

そんな若い時にしかもってないような無軌道な怒りや、初期衝動なんて、出そうにも出せないかも知んないけどねぇ。



そこはヒロトやマ―シ―を見習って(笑)